「石の郷」ダイボ石材店が綴る
大ちゃんは兄夫婦と「九重紅葉ツアー」に出かけて行きました。
お兄さんは当日の朝散髪に行ってくるという並々ならぬ意気込みでやってきました。
そこまで楽しみにしてもらえたら、大ちゃんの「おもてなし」にも力が入ります。
宿の食事には延岡のお店に頼んで鍋や刺身を準備してもらいました。
紅葉を車の中から眺めつつ、宿についたら兄弟仲良く露天風呂です。
上がるときに足を滑らせた兄さんに「お前が後ろから押すからじゃ」と
いわれのない言いがかりをつけられても、ニコニコ笑って聞き流しました。
二組の夫婦で鍋を囲んで日本酒を酌み交わしていると、七十歳前後の兄弟が
揃ってこうした時間を持つことの幸せをしみじみと感じました。
兄さんはマイペースですぐにひっくり返って「ゴーゴー」寝てしまいました。
本人は「狸寝入りしてお前たちの話を聞いていたんだ」と言い張ります。
確かに狸が寝ているように見えましたがいびきをかくのが忙しくて
とても話を聞いている暇はなさそうでした。
兄の幸せそうな寝顔を見ると、もっと早く
こんな機会を持てば良かったと思いました。

翌日は、両親の出あとである宇佐と安心院を訪れて
「ここがおやじの家の墓じゃ」とか
「おふくろの実家がここじゃ」と言いながら
ルーツをたどる楽しみも味わいました。
もう一度九重の紅葉を眺めながら延岡に
帰ってきましたが、本当に楽しくて
「二年に一回くらいはこうして温泉に行こうや」と
声をかけた大ちゃんでした。
但し、今度金を払うのは兄貴じゃからね。
大ちゃん日記


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