「石の郷」ダイボ石材店が綴る
大ちゃん日記
先日6人いる孫のうちの一人が満一歳の誕生日を迎えました。
それぞれのジジババが集まって誕生祝をしましたが、
当の本人は羽織袴を身に着けていつもと違った雰囲気に固まっていました。
自分の誕生日のお祝いとはつゆ知らず、
何をさせられるか不安でたまらなかったかもしれません。
さて、一番のメインイベントである「餅踏み」の時間がやってまいりました。
ワラジのような草履を履かされた孫は一升餅の上で微動だにしません。
それでは面白くないので草履を脱がせたら足元が気持ち悪いのか
変な顔をしていましたが、バランズを取るように足の指で
餅をギュッと握りしめるように立っていました。
ジジとババはそれを見て
「こんな赤ちゃん見たことない。
この子はきっと天才だ。
相撲取りは土俵の上を足でつかむというけど
この子は足腰の強い子供になるぞ。」と
大喜びしました。
将来どんな職業に就くかを占うために用意した
算盤、お金、筆の中では孫はためらいなく
算盤に手を伸ばしました。
次に取ったのがお金で、どうも商売や
金儲けに長けているようです。
筆に見向きもしなかったのはジジ似で
勉学や文筆にはあまり興味がなさそうです。
それでこそ大ちゃんの孫です。
取ったお金をおひねりのように胸元に差し込まれて、
人生初の誕生会は笑いのうちに終わりました。

若い命のお祝いは楽しいものです。それと同じようにお彼岸は亡くなられた
ご先祖を忍び命のバトンに思いを馳せるのにうってつけの季節でした。


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